日本の伝統工芸である一閑張りは、知れば知るほど面白い

伝統工芸

一閑張りという日本の伝統的な手法を使って作品作りをされている方たちの制作現場にお邪魔し、色々と見学させて頂きました。お話を聞けば聞くほど、一閑張りという手法は日本の生活にすごく密着していたものだったと実感しました。ここでは、その一閑張りについて少しご紹介していきます。

日本の伝統工芸品と言われる一閑張りってなんだろう? 

一閑張りとは、日本の伝統工芸品として知られています。一般的には和紙や古布を竹籠やざるなどの竹細工に重ねて貼ってあるものです。昔は壊れてしまった日用品に和紙を貼って修復しながら、その品を大事に使い続けていたのだとか。この技法自体を一閑張りとも呼ぶそうです。

一閑張りの製品にはかごや器類、小物家具まで様々な製品があります。和紙を使っていながら水に強いのが特徴です。

現在では、一閑張りのバッグなど個性豊かな製品がたくさん作られています。

一閑張り作成過程

農閑期には農民の人たちが一般家庭で作っていたとされる一閑張り。きっと家で作れない事はないはず、ということで材料や作り方を聞いてみました。

用意するもの:

竹籠などの下地になるもの、襖用糊(水溶性の木工ボンドもあれば◎)、和紙や古布、柿渋、糊・柿渋用の刷毛や筆

①和紙や古布を準備

下張りには和紙を使います。かごの大きさに合わせ、和紙を適当なサイズにカット。この際、和紙の繊維を生かすために手でちぎるのがポイント。

上張りには和紙や古布を使います。これもまた適度なサイズにカット。ここが個性が一番出るところなので、好きな物を選ぶのがポイント。

②糊を準備

襖用糊を水で薄めます。この時に水性用の木工ボンドがあれば少量混ぜると強度がアップ。

③和紙を貼る

籠に下張り用の和紙を貼ります。刷毛などを使って、空気が入らないよう和紙を伸ばして貼っていくのがポイントです。籠の内側も外側も、隙間がなくなるまでこの作業を繰り返します。

糊付けが不十分な場合は乾燥時に紙が浮き上がってしまう事があるので、しっかり糊付けをしておく必要があります。

④ 乾燥

自然乾燥にて乾かします。

⑤和紙や古布を貼る

上張り用の和紙や古布を貼ります。ここでも空気が入らないようしっかり糊付けする事が必要です。自分の好きなレイアウトで仕上げていきます。

⑥乾燥

自然乾燥にてしっかり乾かします。

⑦ 柿渋を塗る

柿渋を刷毛で塗っていきます。薄い色にしたい場合は、柿渋を水と薄めるのも有り。柿渋は時間と共に発色してくるので、少しずつ時間をかけて塗り進めるのがポイントです。重ね塗りをする事で、色を濃くする事もできます。直射日光に当てると発色が早くなります。

⑧乾燥

しっかり乾燥させて完成です。

いかがでしょう?準備するものも手に入りやすい物ばかりで、DIY好きな人にはピッタリな感じです。私も時間がある時に一度挑戦してみようと思います。

作り方を見せて頂いている時に、気になる和紙がたくさんありました。ここで少し紹介します。

明治から昭和にかけて使われていた、歌舞伎や歌舞劇の本

木版紙

着物を包む時(収納する時)に使われるたとう紙

籠バッグの持ち手部分。ここは麻紐を使って止めるのだとか

実はここでは紹介しきれないほど写真を撮って来てました。。。

究極のエコになり得る一閑張り

元々、壊れた物を修復する際の技法としても広まっていた一閑張り。古い紙や古布を使って修復するのはもちろん、古い物に新しいスタイルを取り込む事さえもできてしまいます。こうなると昔の人達は日常的にリメイク&リサイクルをしていたとしか思えませんよね。

たくさんの物であふれている現代、使っては捨てるという習慣ができてしまいました。地球温暖化やプラスティック製品に対する見直しが始った今だからこそ、一閑張りを今一度、私たちの生活に取入れてみるのも良い気がします。

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