博多織とは

伝統工芸

博多織は先染めの糸を使い、細い経糸を多く用い、太い緯糸を筬で強く打ち込み、経糸を浮かせて柄を織り出すのが特徴。

生地に厚みや張りがあり、帯としての用途に適します。締めたら緩まないことから、古くは重い刀を腰に差す武士の帯として重宝されていました。締める際には博多織独特の「キュッキュッ」と心地よい絹鳴りがします。

献上柄

博多織を代表する模様、献上柄。博多織誕生と共に生まれ、徳川幕府に献上されたことから献上柄と呼ばれ、魔除けや厄除けと、家内繁盛の願いが込められた伝統の模様です。

A: 中子持縞(なかこもちじま)

帯の両端に配置してあり、親が子を包み込み守っている様子を表している帯の柄です。

いつの時代も変わらぬ親子の愛情を表し、家内繁盛の願いが込められた帯の柄です。

B:両子持縞(りょうこもちじま)

帯の中央に配置してあり、子供が親を包み込み守っている様子を表している帯の柄です。

C:独鈷 D:華皿

独鈷華皿(どっこはなざら)

魔除けや厄除けの願いが込められた帯の柄です。

独鈷と華皿を挟むように配置してある2種類の縞柄が『両子持縞(りょうこもちじま)』と『中子持縞(なかこもちじま)』です。これらの縞柄の線の太さには意味があり、『太い線が親』を、『細い線が子供』を表しています。

五色献上

森羅万象を象徴。紫、青、赤、黄、紺の古式染色による五色献上。この5つの色を献上していたことからこう呼ばれています。森羅万象のあらゆる現象の基となるものは「木・火・土・金・水」の五つとした五行説を、色と結び付けたものです。
日本では、紫は徳、青は仁、赤は礼、黄は信、紺は智をそれぞれ象徴しています。

博多織の歴史

博多織は2018年、誕生777周年を迎えます。
1235年、博多商人が中国へ渡り6年間滞在。織物や陶器、薬など5つの製法を修得。1241年、帰国後、これらの製法を人々に伝えましたが、織の技法だけは家伝として、独自の技術を加えながら伝えていきました。さらにその250年後、子孫が再び中国に渡り織物技法を研究。帰国後、工法の改良を重ね、生地が厚く、模様の浮でた厚地の織物を作り出しました。その織物が作られた土地、 博多の地名をとって、「博多織」と名付けられました。

博多織の歴史は正確な時期がわかっている日本伝統工芸の中では珍しいケースです。

品質維持

1700年代、献上品の品質保持のため織元を12戸に制限し、格式と確かな品質を保護しました。

継続的な品質保持のため、1886年に博多織の組合ができ、品質を証明する証紙を発行するようになりました。

1976年6月に博多織が国から伝統的工芸品に指定されました。

品質の証明

博多織の製品には必ず博多織工業組合が発行する「証紙」が貼付されています。

絹50%以上使用の博多織製品に「金証紙」を貼ることができます。

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